- 保育士試験は独学でも合格できるの?
- 学校に行かなくても保育士になれるの?
こんな疑問に答えます。
結論、保育士になるには学校に通う必要はありません。
受験資格は最終学歴により異なりますが、試験自体は独学で十分合格できます。
本記事では、最終学歴ごとでどのように保育士を目指すことができるのか。
また、独学で試験に合格するコツなどを丁寧に解説しています。
一読いただければ、保育士になるまでの道筋をかんたんにイメージできるようになります。
どうぞ、ご覧ください。
保育士試験に独学で合格できるのか?
幼稚園教諭と違い、保育士になるためには大学や短大・専門学校等の学校に通う必要はありません。
必要なのは厚生労働省が実施する国家試験「保育士試験」に合格し、保育士資格を得ること。
また、保育士試験は集中して取り組めば、独学で十分合格できます。
まずは、保育士試験の概要をチェックしていきます。
保育士試験の概要
保育士試験の概要は以下の通り。
- 試験開催日時:毎年2回(4月・10月)
- 試験科目:筆記9科目・実技
- 受験手数料:12,700円
- 受験資格:学歴により条件あり
順番に見ていきます。
試験開催日時:毎年2回(4月・10月)
保育士試験は全国で毎年2回、4月と10月に開催されます。
試験科目:筆記9科目・実技
筆記試験は以下全9科目です。
- 保育原理
- 教育原理および社会的養護
- 子ども家庭福祉
- 社会福祉
- 保育の心理学
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
試験科目は多いですが、合格点は各科目6割(60%)を超えれば合格となります。
また、一度合格した科目は3年間免除を受けられます。
受験手数料:12,700円
受験手数料は12,700円を郵便局や銀行で支払います。
受験資格:学歴により条件あり
受験資格は最終学歴により異なります。
次で詳しく説明します。
最終学歴別でみる「保育士になるまでの流れ」
前述しましたが、保育士試験の受験資格は最終学歴により異なります。
条件は次の通り。
- 保育に関係ない大学・短大・専門学校卒:即受験可能。
- 保育に関係ない大学に在学中・中退:2年以上在籍と62単位以上取得で受験可能。
- 高卒:児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上の実務経験で受験可能。
- 中卒:児童福祉施設で5年以上かつ7,200時間以上の実務経験で受験可能。
各最終学歴別で保育士になるための具体的な流れを見ていきます。
保育に関係ない大学・短大・専門学校卒
どの学科でも構いませんが、大学・短大・専門学校を卒業している方は即受験が可能です。
試験に合格すれば保育士資格を手にいれることができます。
保育に関係ない大学に在学中・中退
大学に在学中や中退の場合、「2年以上の在籍と62単位以上取得」で受験可能。
つまり、現役の場合「20歳」を超えたあたりで受験することが可能になります。
高卒
高卒の場合、高校を卒業してから「児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上の実務経験」で受験可能となります。
ここで言う「児童福祉施設」とは保育所等をはじめとする以下12の施設のことです。
- 助産施設
- 乳児院
- 母子生活支援施設
- 保育所
- 幼保連携型認定こども園
- 児童厚生施設(児童館)
- 児童養護施設
- 障害児入所施設
- 児童発達支援センター
- 児童心理治療施設
- 児童自立支援施設
- 児童家庭支援センター
高校卒業して無資格ですぐに上記のどれか一つの施設に就職をし、実務経験を積みつつ独学、2年後に試験を受けるという流れです。
例えば、資格が無くても保育所(保育園)では「保育補助者」という形で就職ができます。
やはり、このケースも「20歳以上」で受験資格が得られるようになっています。
中卒
中卒でも次の条件を満たせば受験は可能です。
「児童福祉施設で5年以上かつ7,200時間以上の実務経験」
ただ、この場合よっぽどなコネが無い限りは就職は難しいかもしれません。
そのため、高校に進学し、高卒で就職し受験資格を得る方法が現実的かと思います。
保育士試験に独学で合格するためのコツ(筆記)
保育士試験に独学で挑戦するうえで気になるのは以下2つだと思います。
- 勉強時間
- 学習方法
なお、今回はハマりやすい筆記に限って説明します。
勉強時間
まず、保育士試験合格に必要な時間は「約100時間」です。
勉強時間のぺースにもよりますが、要領のいい人は3ヶ月で合格も可能です。
まあ、6ヶ月もあれば十分だと言えます。
勉強方法
勉強方法のポイントは「広く浅く」です。
保育士試験は科目数が多いため戦略的に学習を進めていかないと、ドツボにはまります。
そのため、具体的な学習方法のコツは以下の通り。
- 完璧を目指さない
- 過去問(一問一答)をやり込む
完璧を目指さない
まず、保育士試験は6割取れれば合格できる試験です。
そのため、完璧を目指さなくていいです。8割ほど頭に入っていればOKと割り切りましょう。
過去問(一問一答)をやり込む
どの資格試験でも共通することですが、「過去問」を何度も何度も解くことが試験突破のカギになります。
ただし、いきなり過去問を解いてもチンプンカンプンだと思うので以下の流れで学習していくといいです。
手順は次の通り。
- まずは、テキストを一読する。
- 各章を読み終えるごとに、一問一答を解く。
- わからない箇所は再度テキストを読む。
- 8割方、正解するようになってきたら過去問に挑戦する。
ポイントは「一問一答を使う」という点です。
保育士試験の設問は5択のマークシートのため、最初の段階ではすべての設問を理解することが難しいです。
一方、「一問一答」は過去問をバラして一問の◯✕形式にしているため、一つずつ理解していくことが可能です。
なお、独学におすすめのテキスト、一問一答は以下。
独学で保育士になれます:まとめ
以上、保育士は独学で十分目指すことができます。
その際、ポイントとなるのは受験資格。
大学を卒業している人は問題ありませんが、高卒の方でも「児童福祉施設」に就職しつつ、独学で勉強し、2年後に受験というのも極めて現実的な選択肢と言えます。
その際、保育士に特化した就職・転職サイトに登録しておくとスムーズに就職活動ができます。
詳しくはこちらの記事「保育士に特化した転職サイト・エージェント4選【無資格・未経験OK】」をご覧ください。