- 行政書士試験の合格率が低い理由ってなに?
- 行政書士試験は難しすぎる。
こう思う方に書きました。
法律系資格の中では比較的簡単と言われる「行政書士」ですが、合格率約10%前後と低いです。
その理由は「試験は難しいのに、そんなにみんな勉強していない。」からです。
本記事では、行政書士試験の合格が低い理由と、難しすぎると感じる瞬間を解説しています。
独断と偏見ではありますが、現在独学にて試験勉強中の私が率直に思うことをまとめてみましたので、一受験生の声としてお読みください。
「これから、行政書士試験に挑戦してみようかな?」とか、「どういう部分が難しいのかな?」と思う方は特に必見です。
2022年2月13日:追記 2021年度の試験を受けましたが残念ながら不合格といった結果に終わりました。詳しくは、こちらの記事「行政書士試験に独学で挑戦したが170点で不合格。原因と反省を共有」をご覧ください。
行政書士試験の合格率が低い理由
行政書士の合格率は例年約10%と低いです。
以下、過去10年間の受験者数、合格者数、合格率を示した表です。
試験年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和2年度 | 41,681 | 4,470 | 10.7 % |
令和元年度 | 39,821 | 4,571 | 11.5 % |
平成30年度 | 39,105 | 4,968 | 12.7 % |
平成29年度 | 40,449 | 6,360 | 15.7 % |
平成28年度 | 41,053 | 4,084 | 9.95 % |
平成27年度 | 44,366 | 5,820 | 13.12 % |
平成26年度 | 48,869 | 4,043 | 8.27 % |
平成25年度 | 55,436 | 5,597 | 10.10 % |
平成24年度 | 59,948 | 5,508 | 9.19 % |
平成23年度 | 66,297 | 5,337 | 8.05 % |
かなり低い合格率で推移してるのが分かると思います。
では、なんでこんなに合格率が低いのでしょうか?
理由は「試験は難しいのに、そんなにみんな勉強していない。」からです。
もう少し深掘りすると、以下のとおり。
- 試験内容が広く、難しい
- 試験の出題形式が難しい
- 誰でも気軽に受験できる
1つずつ解説します。
理由①:試験範囲が広く、難しい
1つ目の理由は、試験範囲が広い上に、法律初学者にとって難易度が高すぎるからです。
行政書士試験の試験範囲は大きく分けて以下のようになります。
- 憲法
- 行政法
- 民法
- 商法
- 一般知識
ボリュームがある上に、出題のメインとなる「行政法」については、抽象的な概念が多く、法律初学者にとっては分かりづらいです。
しかも、「行政法」は9割近く理解していないと合格はまず無理と言って過言ではありません。
理由②:試験の出題形式が難しい
2つ目の理由は、試験の出題形式が難しいということ。
行政書士試験は全体の60%以上正解で、合格です。
そして、回答方式の大半がマークシートのため、一見簡単そうに見えます。
しかし、そんなことないんです。
理由は曖昧な知識では正解にたどり着けない問題が多いからです。
次のような出題形式が試験を難しくしています。
- 40字程度の記述式(3問出題)
- マークシートが5択
1つ目の記述式ですが、全体の配点の20%を占めるため、捨てる訳にはいきません。
部分点がもらえるとはいえ、正確に単語を覚える必要があります。
そして、マークシートが5択のため、宅建試験の4択より、その分難しくなります。
5択のうち2択までしぼれるけど、その先の判断は正確な知識が必要ということが結構頻繁におこります。
これらが、合格率を下げる要因となっているのです。
理由③:誰でも気軽に受験できる
最後の理由としては、行政書士試験が誰でも気軽に受けられることがあげられます。
具体的に「気軽に」とはどういうことかというと、受験資格もなく、受験料も安いということ。
- 年齢不問
- 性別不問
- その他資格不要
- 受験料7,000円と安い
逆に言えば、これにより、「ノー勉でもいいや」感がある受験者が多くなることが言えます。
それに、行政書士試験というと社会人が受験するケースが多いため、仕事と勉強の両立が出来ずに本試験を迎える受験生が多くなるのです。
そう言った、「記念受験組」が合格率を引き下げてる理由の1つと言えます。
独学での行政書士試験は難しすぎると思う
そして、私は独学での行政書士試験合格は難しすぎると思うことが多々あります。
私は過去問をひたすら解いて、分からないところはテキストで確認、という勉強法を繰り返しています。
ところが、テキストを読んでもよく理解できないことがあるのです。
とくに、「行政法」はわけわからんポイントが多く、その度に手がとまり、「あー難しすぎる」となります。
そのため、必然的に深く意味を理解していない箇所が増え、それにより解けない問題が多くなってしまうのです。
例えば、私は去年、宅建試験に合格しているのですが、宅建では判例(裁判の判決例)の理解は不要でしたが、行政書士試験の場合、判例まで理解していないと問題に対応することができなかったりするのです。
体感的に宅建試験の3倍くらい難しいというイメージ。
だから、独学だとテキストを読んでも難しく感じることが多く、それを理解するために、ネットで検索したりと余計な動作が増えます。
その度に、行政書士試験って法律初学者にとっては難しすぎるし、間違った方向性の勉強だと一生合格できないだろうなと思います。
そう考えると、最初から予備校に通学しておいた方が余計な悩みで時間を無駄にすることがないんだろうなと、羨ましく思います。
通学の予備校だったら、多分実績のある東京法経学院を選ぶと思います。
行政書士試験の合格率が低い理由:まとめ
今回は、行政書士試験の合格率が低い理由を解説しました。
要因を列挙すると以下のとおり。
- 試験内容が広く、難しい
- 試験の出題形式が難しい
- 誰でも気軽に受験できる
「試験は難しいのに、そんなにみんな勉強していない。」
これが行政書士試験の合格率が低い理由です。