- 土地家屋調査士資格は独学でも取得できるのか?
- 試験はどんな感じなのか?
このような疑問に答えます。
結論は、独学でも合格できます。
ただし、かなりの努力が必要です。
今回、土地家屋調査士試験を独学で合格するにはどのくらいの努力が必要なのか解説します。
参考にするだけで、あなたは独学でチャレンジするのか、それとも予備校に通うべきか判断が出来るようになります。
どうぞご覧ください。
土地家屋調査士試験の独学は無理ではない
土地家屋調査士資格は独学で取得出来なくもないですが、かなりの努力が必要です。
なぜなら、一般的には予備校に通っていたとしても合格までに何年もかかってしまうほどの難関資格だからです。
具体的には次のような難易度。
- 土地家屋調査士試験は合格率約9%
- 合格までに必要な勉強時間は1,500時間
順番に説明します。
土地家屋調査士試験は合格率約9%
土地家屋調査士試験は難関です。
合格率は毎年8%から9%と言われています。
例えば、令和元年度の試験は、
- 受験者数 4,198名
- 合格者数 406名
という結果でした。
合格までに必要な勉強時間は1500時間
土地家屋調査士試験合格までに必要な勉強時間は約1,000時間から1,500時間と言われています。
これを確保出来るかがポイントです。
例えば、計算上は毎日勉強するとして、1日2時間勉強して最短2年、4時間勉強して最短1年という計算になりますが、実際そんなに簡単ではりません。
2時間~4時間勉強して2年~3年くらいかかる場合が多いようです。
仕事をしながら、独学でこれだけの勉強をするには相当な覚悟と努力が必要なのは言うまでもありません。
詳しくはこちらの記事「土地家屋調査士試験の勉強時間は約1500時間で2年〜【長期戦覚悟】」をご覧ください。
とは言え、土地家屋調査士試験攻略にはある戦略があります。
土地家屋調査士試験を独学で突破する戦略
戦略はズバリ筆記試験の午前の部を免除することです。
というのも、土地家屋調査士の試験日程はざっくり以下のようになっています。
- 筆記試験:毎年10月
- 午前:2時間←免除可
- 午後:2時間30分
- 口述試験:翌年1月中旬
順番に説明します。
筆記試験:毎年10月
筆記試験は毎年10月第3週の日曜日にあります。
また、筆記試験は以下のように2部制です。
- 午前の部
- 午後の部
それぞれ、出題は次のようになります。
午前の部:平面測量10問、作図1問
午前の部は試験時間が2時間です。
出題範囲は、平面測量に関する知識から10問と作図問題が1問あります。
午後の部:択一20問、書式2問
午後の部は試験時間2時間30分です。
出題範囲は、
- 民法
- 不動産登記法
- 土地家屋調査士法等
から、5択の択一問題が20問。
そして、
- 土地
- 建物
から書式問題が各1問ずつ出題されます。
どんな問題なのか詳しく知りたい方は過去問について書いたこちらの記事「【無料】土地家屋調査士試験の過去問PDFまとめ【一部解答・解説あり】」をご覧ください。
午前の部は次の資格を持っていると免除
午前の部は、次の4つの資格のうちどれか一つを持っていると免除されます。
- 一級建築士
- 二級建築士
- 測量士
- 測量士補
上記の中で「測量士補」資格が最も簡単なため、ほとんどの受験者が事前に測量士補の資格を取得して、午前の部免除で筆記試験に望みます。
独学者もこれは例外ではありません。
口述試験:翌年1月中旬
筆記試験に合格した者のみ、翌年1月中旬に行われる口述試験に望みます。
口述試験は面接のようなスタイルで、約15分間、試験官からの質問に一つずつ答えていく感じです。
口述試験は落とすための試験というより、おかしな人でないか?をふるいにかけるようなイメージです。
そのため、付け焼き刃ではなく、しっかりと勉強して望めば独学でも十分突破できます。
筆記試験(午後の部)に全力をかける
これらをまとめると、独学者の戦略的には、
- 測量士補資格を事前に取得
- 筆記試験(午後の部)をしっかり勉強
このように戦略的に取り組めば独学でもチャンスはあります。
なお、土地家屋調査士試験の難易度についてもっと具体的に知りたい方はこちらの記事「【稼げる資格】土地家屋調査士試験の難易度が高い3つの理由を解説!」をご覧ください。
独学と予備校のハイブリッドもあり
もし、金銭的な問題で独学を選ばざるおえない場合は、次のような提案もあります。
- 測量士補資格:独学
- その他の範囲:予備校
例えば、予備校やスクールでは午前の部免除のため、「測量士補」資格取得の講義もカリキュラムに含まれています。
そのため、測量士補資格は独学で取得し、講義を受けない場合は学費が安かったりします。
つまり、比較的簡単な測量士補資格の講義を省いて、学費を抑えることができるのです。
おすすめの予備校について知りたい方はこちらの記事「土地家屋調査士の試験突破におすすめの予備校2選」をご覧ください。
土地家屋調査士試験は独学も可能:まとめ
土地家屋調査士試験は難関試験ではありますが、測量士補資格を事前に取得するなど、戦略的に受験することで独学でも戦うことができます。
ポイントは次の通り。
- 勉強時間は約1,500時間
- 事前に測量士補資格取得は必須
ただし、最短でも2年から3年は勉強する覚悟の上、かなりの努力が必要なのは間違いないでしょう。
まずは、あなたの生活スタイルで上記勉強時間が確保できるのか計算してみてください。