令和3年度(2021年度)の行政書士試験に独学で挑みましたが170点で不合格という結果になりました。
ただ、独学の勉強方法はかなり詳しく調べたため、あながち間違ってはいなかったと思っています。
今回は、反省も含めつつ私が実践した独学勉強法と敗因、今後どうするかをお伝えしたいと思います。
合格体験記は探せばいくらでもあると思いますが、不合格体験記はあまりないと思いますので、独学で挑戦するか迷っている人にとっては読む価値はあると思います。
どうぞ、ご覧ください。
行政書士試験は独学では難しかった
正直言って、独学で行政書士試験の合格を目指すことはとても難しかったです。
詳しくは後述しますが、行政書士試験は独学でも合格可能な試験です。
その証拠に、多くの独学受験者が合格を手に入れてます。
ですが、行政書士試験は勉強量の確保だけでなく、テクニック、そして運にも左右される試験だと感じました。
これら全てを、一人でこなすのはとても難しかったです。
しかも、法律初学となればなおさらでしょう。
もし1年でサクッと合格したいのであれば、予備校やスクールで勉強すれば良かったと身を持って思いました。
ちなみに、2年目はアガルートという予備校で勉強することに決めて既に申し込みを済ませました。
私の独学勉強法
ここからは、勉強1年目の私がどのように独学で勉強したのか紹介いたします。
繰り返しになりますが、独学勉強法に関しては結構調べたので、私が実践したやり方が、独学の王道といえるかと思います。
私の概要
まず、前提として私の概要はこんな感じ。
- 取得済資格:令和2年度12月の宅建士試験(独学)、令和3年度 測量士補試験(独学)
- 法律の学習歴:ほぼ法律初学
- 勉強期間:約9ヶ月(2月下旬~)
- 一日の勉強時間:平均約3時間
取得済資格:宅建・測量士補
取得済みの資格は、宅建士試験と測量士補試験です。
どちらも独学で過去問中心の学習で1回で合格することができました。
宅建の勉強法についてはこちら「宅建士試験を独学・3ヶ月で合格する勉強方法【費用は全て無料】」の記事をご覧ください。
法律の学習歴:ほぼ法律初学
宅建士試験で都市計画法や建築基準法等、測量士補試験で測量法を学習しました。
ですが、どちらも条文を何となく覚えていれば解ける問題ですので、法的思考を使った勉強と考えると、今回の行政書士試験が法律初学となります。
勉強期間:約9ヶ月(2月下旬~)
テキストを揃え始めたのが、2月。
勉強を始めたのが下旬だったと記憶しています。
そのため、2021年11月14日の試験から逆算して、約9ヶ月間の勉強期間だったと言えます。
一日の勉強時間:平均約3時間
勉強時間は、毎日平均3時間くらいでした。
毎日ノルマを決めて、ほぼ休まず勉強していましたが、仕事をしながらだとどうしても3時間が限界でした。
揃えた教材、テキスト
最終的に揃えたテキストは次の通り。(よく使った順)
- 合格革命 行政書士 肢別過去問集 2021年度 (合格革命 行政書士シリーズ)(定価:4,180円)
- 合格革命 行政書士 基本テキスト 2021年度 (合格革命 行政書士シリーズ)(定価:3,300円)
- 合格革命 行政書士 一問一答式 出るとこ千問ノック 2021年度 (合格革命 行政書士シリーズ)(定価:1,980円)
- 2020年版出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 2一般知識編 (出る順行政書士シリーズ)(定価:1,650円)
- 公務員試験 過去問 新クイックマスター 文章理解 第8版 【最新平成30年試験問題収録】(定価:1,760円)
- 合格革命 行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集 2021年度 (合格革命 行政書士シリーズ)(定価:1,650円)
- 2021年版 出る順行政書士 当たる! 直前予想模試 【模試3回分+本試験1回分収録/無料解説動画特典】 (出る順行政書士シリーズ)(定価:1,760円)
- 2020年版 出る順行政書士 当たる! 直前予想模試【模試3回分+本試験1回分】 (出る順行政書士シリーズ)(定価:1,760円)
- 2021年版出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編【過去10年分】 (出る順行政書士シリーズ)(定価:2,860円)
- 民法がわかった(定価:2,970円)
- うかる! 行政書士 民法・行政法 解法スキル完全マスター 第2版(定価:2,420円)
- 国家試験受験のためのよくわかる行政法(定価:2,970円)
- 公務員試験 速攻の時事 令和3年度試験完全対応(定価:1,100円)
- 公務員試験 速攻の時事 実戦トレーニング編 令和3年度試験完全対応(定価:990円)
- ケータイ行政書士 ミニマム六法 2020(定価:1,760円)
こう並べて書くと、結構買いましたね。
合計すると、定価で33,110円です。
実際は、メルカリやAmazonの中古で揃えたりもしたのでもう少し安くなってますが、独学でもそこそこお金がかかります。
なお、上記にあがっている2021年以外の年度の教材は中古です。
また、勉強を進めていくうちに不安にかられ「この教材も買った方がいいのかな?」とどんどん増えていきます。
結局あまり使わなかったり、これは要らなかったなあと思う教材も結構あったので、そこら辺の無駄があるのが独学の悪い点だと思いました。
独学での勉強内容
ここからは、私の独学勉強法を記載していきます。
メインは「肢別過去問集」と基本テキスト
独学でのメインとなるのは「肢別過去問集」です。
これは過去問を一問一答形式にバラバラにした問題集です。
私は、合格革命の肢別過去問集を使っていました。
肢別過去問集の内容をどれだけ理解して、どれだけ回せるかが合格への鍵だと思います。
最終的には900ページ以上ある肢別過去問集を15周以上しました。
そして、それを理解するために基本テキストを10回近く読みました。
補助的に「千問ノック」
また、過去問にはない重要論点は同じく合格革命の「千問ノック」という問題集を繰り返し解きました。
頭の良い人や運の良い人はもしかしたら、「基本テキスト」、「肢別過去問集」、「千問ノック」の3冊で合格してしまうかも知れないと思いました。
一般知識対策:文章理解
それに加えて、私は文章理解に苦手意識があるため、文章理解対策に力を入れました。
具体的には、「ウォーク問」という過去問集の文章理解を毎日1問ずつ解き、それが解き終わってしまったら公務員試験の過去問集「クイックマスター」を使いました。(2022年現在は「過去問解きまくり」というタイトルに改定されています。)
一般知識対策:政経社
政治・経済・社会はほとんど手が回りませんでした。
10月に入って、公務員試験用の「速攻の時事」という本を読んだりしましたが中々覚えられず、ほとんど丸腰で挑んだ感じでした。
不合格の敗因と反省
結局、不合格という結果に終わったのですが、敗因とそれを踏まえた反省は次のような感じです。
- 一般知識に早めに取りかかる
- 商法・会社法は捨てない
- 択一だけで180点以上を目指す
- 本試験前日は早めに寝る
順番に説明します。
一般知識に早めに取りかかる
皆さんご存知かも知れませんが、一般知識で14問中6問以上正解しなければ、どんなにその他の科目の点数が良くても不合格となってしまいます。
問題数だけ見ると簡単そうですが、意外とこれが難しいです。
理由は問題の約半分を政治・経済・社会分野が占めており、どこから出るか分からず対策がしづらいのです。
だから、一般知識は後回しにせず普段からコツコツ進めることをおすすめします。
私は、本試験では14問中7問正解だったため、もう少し解けていればもしかしたら合格だったかもしれません。
商法・会社法は捨てない
商法・会社法は出題範囲が広い割に5問しか出ないため、捨ててしまう受験生が多いです。
私もその中の1人でした。
というか、やってはいたのですが、最後の最後までよく理解出来ずに試験を迎えた感じです。
範囲が広く、難しい商法・会社法ですが、行政書士試験に出題される可能性が高い分野はある程度絞りこまれてるので、学習しておくことをおすすめします。
とくに、
- 商法
- 会社法:設立
- 会社法:株式
- 会社法:機関
は勉強しておくべきだと、独学合格者の皆さんが口を揃えて言われているので間違いないと思います。
択一だけで180点以上を目指す
また、択一だけで180点以上を目指す勉強をするべきだと感じました。
というのも、3題ある記述はその年の受験者数や全体の択一の出来で採点が上下します。
理由は恐らく、毎年の合格者数を5,000人前後になるように調整しているからです。
例えば、受験者数が少なく、択一も難しかった年度は、記述の採点は甘くなります。
逆に、受験者数が大幅に増え、択一の出来も良かった場合、記述の採点が厳しくなります。
今年(令和3年度)は、後者にあたるため、記述がそこそこ書けていても、かなり低い点数となってしまう感じでした。
そして、本試験から合格発表までの約2ヶ月半、自分の記述の点数は分かりません。
これが本当に長く感じるのです。
そのため、ソワソワして何も手につかない感じです。
だから、記述抜きの択一だけで合格点である180点を目指すべきなのです。
ただ、択一だけで180点以上を目指すのは独学1年目だと相当難しいのも事実です。
言うまでもありませんが、一般知識や商法・会社法にも手を抜くことは許されません。
本試験前日は早めに寝る
そして、これは個人的な問題なのですが、本試験前日はとにかく早く寝るべきだと思いました。
というのも、私は前日22時頃に床についたのですが、緊張と不安でなかなか寝付けず、眠れたのは日をまたいだ2時くらいでした。
そのため、本試験当日は寝不足気味で頭が回りませんでした。
試験が始まるとアドレナリンが出て冴えるという人も居ますが、本調子でなかったのは事実です。
そのために、本試験前日の勉強は程々にしてリラックスして早く寝るべきだと思います。
結局、最終日は大した勉強はできません。
今後の勉強方法
色々書きましたが、これらを一人でやるのは、かなり難しいと感じました。
未だに一般知識の勉強法や会社法はよく分かりませんし、独学初学者で択一180点オーバーはそう簡単に出来ないと思います。
そもそも、択一180オーバーの実力者は記述も余裕で解ける気もしますし。
だからやっぱり、行政書士試験は「独学でも合格は可能だが、運が悪ければ落ちる。」ものだと思います。
それらを踏まえて、2年目はスクールで勉強を進めていくことに決めました。
独学でも結局、教材やテキスト代でそこそこ費用はかかります。
それに、本当にこの勉強法で良いのか迷って、悩んで先に進めないことも多々あります。
それなら、もう少しだけお金を払ってプロの元で勉強すれば、迷わず一直線に進めたんじゃないかなと思いました。
だから、やっぱり無駄な時間と労力をかけるくらいならスクールで勉強することをおすすめします。
まあ、宣伝になってしまいますが、私が選んだのはアガルートです。(2023年1月30日追記:アガルートで令和4年度試験に合格できました。)
アガルート専任講師の豊村先生の授業は面白くわかりやすいので、すんなり頭に入ってきます。
初学者の方や受験2年目で、独学でいくかスクールで勉強するか悩んでいる方は以下アガルート公式サイトより検討してみてください。