- 土地家屋調査士の仕事では食えないの?
- 土地家屋調査士資格に興味あるけど食えないんじゃ辞めようかな。
そんな悩みを解消します。
結論、バリバリ食えます。というか普通に皆さん稼がれています。
今回は、土地家屋調査士資格が十分食える穴場資格である理由を解説します。
本記事を読むと、なぜ土地家屋調査士資格が「食えない」と言われることがあるのか。
そして、それは噂に過ぎないということが分かるようになります。
どうぞ、ご覧ください。
土地家屋調査士資格は本当に食えないのか?
実際、土地家屋調査士資格は食えないのか心配している人は結構いるようです。
そう思われる理由を考えつく限りあげると以下のようなものがあります。
- インターネットでの書き込み
- 仕事が減るのでは?
- 案件単価の減少しているのでは?
- AIが仕事をとって変わるのでは?
- 古い土地家屋調査士が業務を独占している
でも、ご安心ください。土地家屋調査士資格は十分食べていくことが可能な資格です。
土地家屋調査士が食える資格である理由
上記の不安に対し、土地家屋調査士が食える資格である理由は次の通り。
- 稼ぐ土地家屋調査士はネットに書き込まない
- 不動産登記には一定の需要がある
- 人件費などの経費がかからなくなってきている
- 測量業務は無くなるかもだが、独占業務がある
- 営業努力次第
現在も、多分これから先も食べていけます。
というか、現役の土地家屋調査士の先生方はそんなこと心配していません。
これらについて、一つずつ深堀りしていきます。
インターネットでの書き込み
インターネットには「土地家屋調査士の資格は食えない」という意見が結構あります。
これがあなたが土地家屋調査士の資格を目指すかどうか、不安に思う一番の理由ではないでしょうか?
ただ、結論から言うとネットの情報は鵜呑みにしない方がいいです。
稼ぐ土地家屋調査士はネットに書き込まない
インターネットに書き込まれている「食えない」という噂。
でも、これ根本的に間違っています。
そもそも、「食えている」土地家屋調査士がみずからネットに発言すると思いますか?
少なくても私の知っている土地家屋調査士の先生方の中には結構稼いでいる人はいますが、インターネットで発言している方は一人もいません。
そもそも、インターネットに書き込むほど暇でもないですし。
たぶん先生方からしたら「どーでもいい」です。
そして、何よりあなたが検索欄に「食えない」というワードを打ち込んだのであれば、そのような情報ばっかり出てくるに決まっています。
つまり、あなたは偏った情報を自分の意思で見に行っていることになるのです。
だけど、ご安心ください。
そんなことありません。「食えます」。
仕事が減るのでは?
また、あなたは「将来的に土地家屋調査士の仕事案件は減るのではないか?」と心配しているではないでしょうか。
確かに行政書士の先生や一級建築士さんでさえ、仕事の減少によりそれだけでは「食べていけない」と言われる時代です。
不安に思う気持ちは確かにわかります。
ただ、土地家屋調査士の場合一定の需要があるのは事実です。
不動産登記には一定の需要がある
土地家屋調査士が扱う仕事は「不動産」に関わる案件です。
つまり、不動産取引がされ続ける限りは土地家屋調査士の仕事はなくなりません。
現在、土地を売買する際は必ずといっていいほど土地家屋調査士の出番があります。
具体的には境界線の立会いだったり、登記申請だったり。
じゃあ、「少子高齢化や不景気などの理由で不動産の取引が無くなったらどうするんだ。」と言われるかもしれませんが、まあそれは多分大丈夫です。
確かに少子高齢化により不動産の価値は下がっていくかもしれませんが、不動産の取引がゼロになるということはおそらくないでしょう。
土地の価値が下がったら、その分安く仕入れて高く売るという人が出て来るだけで一定の取引需要はあります。
案件単価の減少しているのでは?
「年々、土地家屋調査士の案件単価は減っているため、最終的には食えなくなってしまうのではないか?」
とお思いのあなたは、かなり鋭いです。
確かに、2003年8月1日から土地家屋調査士の報酬額の自由化にともない、年々相場が安くなっているのは事実です。
具体的な報酬の相場感に関してはこちらの記事「土地や建物の不動産登記費用の相場【具体例よりわかりやすく解説】」をご覧ください。
でも、報酬が下がったのには理由があります。
それは「経費があまりかからなくなった。」からです。
具体的には人件費の部分です。
人件費などの経費がかからなくなってきている
土地家屋調査士の業務の経費としてかかるその多くが人件費です。
なぜなら、人が動いて、測量し、人が手を動かして図面を描くからです。
そのため、土地家屋調査士の報酬は人件費の変動により増減します。
手間がかかれば報酬も上がり、手間が減れば報酬も減る。
昔は、測量機器も今ほど正確で早くなかったですし、図面一枚描くのにも何時間もかかっていました。
それが今では、測量精度が良くなったことや、パソコンで図面作成が出来るようになり、だいぶ楽になりました。
これにより、人件費など余計なコストがカットされた代わりに案件単価も安くなっているのです。
つまり、技術の発達と報酬額自由化により適正価格になってきているだけなのです。
AIが仕事をとって変わるのでは?
で少し未来の話をすると、「AI技術などが発達してそもそも仕事が奪われるのではないか?」と思うかもしれません。
確かにAI技術でこなせる仕事もあるでしょうね。ただ、土地家屋調査士にしか出来ない仕事があります。
測量業務は無くなるかもだが、独占業務がある
例えば、ドローンを使った測量などは発展して、土地家屋調査士から仕事を奪うかもしれません。
ただし、土地家屋調査士には独占業務があります。
不動産の表示に関する登記の代理行為
それは「不動産の表示に関する登記の代理行為」です。
例えば、あなたが新築を購入した場合、法務局にその建物がどういうものか届け出をしなければいけません。
こういうのを「表示に関する登記」などと言いこれは原則土地家屋調査士しかできません。
境界の立会い
あとは境界の立会い。
例えば、相続などで土地を売ったりする場合、現在は境界線が明確になっていないと売りづらかったりします。
とくに買い主が不動産屋の場合は嫌がります。
そして、境界を決めるとなると、境界立会いが必要になります。
これも、原則土地家屋調査士の業務です。
境界立会いは人と人とのお話し合いの場ですので、AIではつとまりません。
境界立会の場に出向いてみたら、そこに居たのは「Pepperくん」とかだったら、たぶん隣地の方は気分を害すでしょう。
古い土地家屋調査士が業務を独占している
その土地に根付いた重鎮の土地家屋調査士は不動産屋との強いコネクションがあったりします。
これは、土地家屋調査士業界を知れば知るほど感じることです。
そうみると、一見、「新規参入する余地がないのでは?」と思うかもしれません。
でも、安心してください。
十分食べていく余地は残っています。
ポイントは、「どんなプレイヤーでもいつかは引退する」です。
結局は営業努力次第
結局のところ営業努力次第です。
いつか、古い先生は引退されるのでそのときにサッとそのポジションにつけるように営業努力をしておくことが大切です。
具体的には、極限まで経費を抑えてコストカットしたり、インターネットで効率よく顧客を獲得(Webマーケティングの知識が必要)したりすることで、新たな顧客を開拓するのです。
また、丁寧な仕事を心がけることで、不動産屋間で思わぬ口コミで仕事が舞い込んできたりします。
インターネットの力は偉大です。
土地家屋調査士資格が食えないという噂はウソ:まとめ
このように土地家屋調査士の仕事は食えないどころか、まだまだやり方次第で稼げる資格です。
結局はインターネットの情報に惑わされている可能性が大です。
多分、「食える」or「食えない」の話をしたら世の中ほとんどの仕事は食えなくなるのではないでしょうか。
レジ打ちとかは間違いなく近い将来なくなりますよね。
ただ、一つ言えるのはコロナウイルス渦中でも、土地家屋調査士事務所は安定的に仕事がありました。
確かに、民間の案件は少し減りましたが、公共事業などの仕事は普通にみなさん取り組んでいます。
結局はやり方次第です。