- 保育園の連絡帳の書き方がわからない。
- 書き出しの例文やテンプレートをみてみたい。
こんな要望に応えます。
結論は、保護者との「会話」を意識すればおのずと書き方がわかるようになります。
毎日の連絡帳が苦手だという保育士も少なくありません。
書くこともないし、めんどくさい。
そんな気持ちもわかります。
特に初日ともなれば、なおさらです。
そこで、本記事では連絡帳の書き方とコツを例文を用いて解説します。
参考にすれば、新人保育士でも5分くらいでスラスラ書くことが可能。
連絡帳の書き方に悩んでいる保育士は必見です。
※ 保護者向けの連絡帳の書き方はこちらの記事「【保護者向け】保育園の連絡帳の書き方を具体的な例文とともに解説」をご覧ください。
保育園の連絡帳の書き方
保育園の連絡帳の書き方は保護者との「会話」を意識すると自然にわかります。
理由は、連絡帳は保護者と保育士のコミュニケーションツールだからです。
例えば、保護者が保育のことで疑問や悩みに思っていることに対して、文章で応えてあげればいいのです。
上手にコミュニケーションを取る事ができれば、書き方はおのずと見えてきます。
保育園の連絡帳をスラスラ書くコツ
連絡帳をスラスラ書くコツは次の通り。
- 書き出しの基本は「返事」
- 園児の様子を具体的に書く
- 悲しい出来事で締めくくらない
- エピソードはメインの活動だけじゃなくてもOK
1つずつ見ていきます。
書き出しの基本は「返事」
連絡帳は保護者とのコミュニケーションツールであるため、基本の書き出しは「返事」でOK。
気取った挨拶文などは一切不要です。
保護者が書き込んだ連絡事項に対して、あいづちや回答する形で返事をすればいいのです。
書き出しの例文・テンプレートとしては次のような感じ。
健康面の連絡:書き出しテンプレート
- 保護者:夜なかなか寝付く事が出来ず、寝不足気味です。
- 保育士:日中の活動は問題なく過ごしていましたが、昼食中に眠くなり早めに昼寝をしています。
- 保護者:昨日に引き続き、咳、鼻水出ています。なお、薬を服用しています。
- 保育士:薬の服用、承知しました。日中も咳、鼻水が出ていました。引き続き様子を見ていきますね。
- 保護者:熱は下がりましたが、鼻水、目やにが出ています。
- 保育士:熱が下がり良かったです。日中、鼻水は出ていましたが、目やには気になりませんでした。引き続き様子を見ていきますね。
- 保護者:ここ数日、便が出ていません。又は、軟便です。
- 保育士:日中、便が出ることはありませんでした。又は、日中も、軟便が数回出ていました。引き続き様子を見ていきますね。
その他の連絡事項:書き出しテンプレート
- 保護者:靴、新調しました!
- 保育士:新しい靴の用意ありがとうございます。サイズ等も問題なく、〇〇くんも新しい靴を、とても喜んでいましたよ!
- 保護者:今日は、臨時の夕食でお願いします。
- 保育士:夕食の件、承知しました。
- 保護者:今日は祖母の迎えです。
- 保育士:おばあ様のお迎え、承知しました。
保護者が連絡事項を何も書いていない場合
中には連絡事項を何も書いていない保護者もいます。
その場合は、園児の日中の様子を保護者が読んで、微笑ましくなるように書けばOKです。
こんな感じで、保護者とお話を楽しむ感じで「返事」を意識して書けばいいのです。
園児の様子を具体的に書く
園児の日中の様子をエピソードとして書くなら、具体的に書くのがコツです。
そのほうが、保護者が鮮明に場面を想像できるからです。
人はその場面が想像できないと、共感もできません。
例えば、「教室で」と書くより、「教室の窓際で3人のお友達に囲まれながら」と書いた方がその場面を想像しやすいかと思います。
そのため、園児の様子を細かく書くと共感しやすい文章に出来上がります。
悲しい出来事で締めくくらない
悲しい出来事で締めくくってはいけません。
なぜなら、保護者が不安に思うから。
中には子どもの悲しい出来事を連絡帳に書くべきではないという保育士もいますが、マイナス面もバンバン書くべき。
保護者からすれば、毎日楽しいだけのエピソードでは読んでいてもつまらないし、家と同じような姿も知りたいと思う保護者もいるからです。
そのため、保育園での子どもの様子を素直に書きつつ、気持ちを切り替えて次の行動に移れた「成長面」もプラスして締めくくると前向きな文章に仕上がります。
エピソードはメインの活動だけじゃなくてもOK
連絡帳に書くエピソードは、メインの活動だけじゃなくてもOKです。
シフトによっては、保育を抜けて仕事してる場面もあると思います。
その時は、メインの活動を見られていないことも多々ありますよね。
そういう時は「朝の受け入れ後~朝おやつまでの自由時間」や「トイレ」や「昼食中」などのエピソードから引っ張ってきてもOKです。
連絡帳で書けるエピソードの例文
先程、紹介した「連絡帳の書き方のコツ」を使って、文章を組み立ててみます。
具体例を用いて解説するのでチェックしてみてください。
今回は「〇〇くんが日中、砂場遊びをしていた様子」を連絡帳に書くとします。
直しが入るパターン
まずは上司からの直しが入るであろう失敗例から。
「日中は、砂場で遊びました。〇〇くんは、気に入ったバケツとスコップを持ち、とても嬉しそうに穴掘りをしていました。砂遊びが楽しかったようで、なかなか部屋へ戻る事が出来なかった〇〇くんでした。」
まず、上記の文、ダメなポイントが2つあります。
- 抽象的すぎる
- 文章の締めくくりが悲しい出来事
次の2箇所が抽象的です。
- 「気に入ったバケツとスコップを持ち」
- 「とても嬉しそうに穴掘りをしていました」
一見、具体的に書けているように思えますが、これでは足りません。
1つ目の部分は玩具選びをしているところも詳しく書けるといいです。
具体的には「色々と悩んで選んだのか?真っ先に手に取ったのか?使い心地を試してから選んだのか?」などです。
2つ目の箇所は、砂堀りをしている様子をもっと詳しく書くといいです。
例えば「黙々とただ砂を掘っていたのか?掘った砂をバケツや型はめに詰めていたのか?お友達と一緒に掘っていたのか?」など具体的に書くと、保護者はその場面を想像しやすくなります。
そして、「なかなか部屋へ戻る事が出来なかった」という部分は悲しい出来事であり、マイナスな印象を与えます。
部屋へ戻る事が出来なかったというのは、きっと駄々をこねたかもしれません。
ですが、どこかで切り替えるタイミングがあったはずです。
その場面を盛り込むとさらに良くなります。
直し後のパターン
先程の改善点を意識しつつ文章を書き直すと以下のような感じになります。
「日中は、砂遊びをしました。〇〇くんは、大きさや色の違うバケツやスコップを玩具箱の中から一つ一つ取り出してみては、気にいる物を慎重に選び始め、気に入ったバケツとスコップが見つかると、ニコニコと嬉しそうな笑みを見せていましたよ。砂場に座り、スコップで砂を掘り始めると、掘る感触が面白いようで、音を立てながらリズミカルに黙々と穴掘りをしていました。夢中になって遊んでいたので部屋に戻ることを、ちょっぴり嫌がる姿も見られましたが、お昼ごはんの時間だと分かると、すっかり気持ちを切り替えることが出来た〇〇くんでしした。」
こんな感じの連絡帳だと、保護者も楽しんで読んでくれます。
保育園の連絡帳の書き方:まとめ
保育園の連絡帳の書き方は、
- 書き出しの基本は「返事」
- 園児の様子を具体的に書く
- 悲しい出来事で締めくくらない
- エピソードはメインの活動だけじゃなくてもOK
を意識して、繰り返し書いていくといつの間にか自分の「型」が出来上がっていきます。
そうなると、5分くらいでスラスラ書くことができるようになります。
最初のうちは文章を書くのは苦痛かもしれませんがめげずに挑戦してみてください。